
空母タイコンデロガ USS Ticonderoga (CV-14)
排水量 27,100 t
全長 270 m
全幅 45 m
就役 1944年5月8日
退役 1973年9月1日
今回は、空母タイコンデロガ(CV-14)に1980年代後半の艦載機を搭載してみました。
実際には、タイコンデロガにF-14トムキャットやF/A-18ホーネットが搭載されることはありませんでしたが、プラモデルなので自由に楽しんでいます。
現実ではこのような艦載機の運用は不可能ですが、時代が異なる艦載機をタイコンデロガに載せてみると、トムキャットの大きさが際立ってよくわかります。



空母タイコンデロガの太平洋戦争での活躍
レイテ沖海戦(1944年10月)
- 背景
第二次世界大戦最大の海戦で、連合軍がフィリピン奪還を目指した戦い。 - タイコンデロガの役割
第38任務部隊に所属し、艦載機で日本軍の艦艇(戦艦武蔵や空母瑞鶴など)や航空基地を攻撃。レイテ湾上陸作戦を支援。 - 戦果
多数の日本軍機を撃墜し、敵艦艇に打撃を与え、連合軍の勝利に貢献。艦自体は直接戦闘せず、航空作戦に専念。
硫黄島の戦い(1945年2月~3月)
- 背景
アメリカ軍が日本本土攻略の足がかりとして硫黄島を攻撃(デタッチメント作戦)。 - タイコンデロガの役割
第58任務部隊に所属。艦載機で硫黄島の日本軍陣地や飛行場を空爆し、上陸部隊を援護。 - 戦果
日本軍の防衛網(トーチカや対空陣地)を弱体化させ、アメリカ軍の上陸成功を支援。
その他の活躍
- 損傷
1944年11月と1945年1月に神風特攻機の攻撃で損傷(死傷者約200名)。修理後、戦線復帰。 - 沖縄戦と日本本土空襲
1945年の沖縄戦や日本本土への空襲でも航空支援を実施。 - 戦功
太平洋戦争で5つのバトルスター(戦功章)を受章。 - 戦後の運用
1947年に一時退役後、1950年代に近代化改修。ベトナム戦争でも活躍し、合計11のバトルスターと3つの海軍殊勲部隊章を受章。
まとめ
空母タイコンデロガは、レイテ沖海戦や硫黄島の戦いで艦載機による航空攻撃を通じて連合軍の勝利に大きく貢献。
神風攻撃での損傷を乗り越え、沖縄戦や日本本土空襲でも活躍し、戦後も近代化改修を経て長期間運用され、アメリカ海軍の重要な戦力として歴史に名を刻みました。



近代化改修後の空母タイコンデロガにトムキャットを搭載したらどうなるの?
飛行甲板と格納庫の制約サイズの問題
F-14トムキャットは全長約19m、翼幅(展開時)約19.5mと大型で、可変後退翼を持つため展開時の幅が広い。
エセックス級の飛行甲板(幅約45m、長さ約270m)と格納庫(高さ約5.3m、面積約6,000㎡)は、第二次世界大戦時のプロペラ機や初期ジェット機を想定した設計です。
F-14のような大型機を多数搭載すると、甲板上や格納庫での運用スペースが不足し、効率的な運用が難しくなります。
カタパルトとアレスティング・ギア、近代化の改装で強化型カタパルト(H-8)が導入されたとはいえ、F-14の重量(約20トン空虚、最大離陸重量約33トン)に対応するにはカタパルトの出力が不足する可能性があります。
また、着艦時のアレスティング・ギアもF-14の高速・高重量に対応するよう追加改修が必要で、近代化改装時の設計限界を超える可能性があります。
搭載機数の減少
エセックス級は初期の設計で80~100機の航空機を搭載可能でしたが、F-14はサイズが大きいため、搭載可能な機数は大幅に減少します。
おそらく30~40機程度が限界となり、戦闘能力や多任務運用の柔軟性が低下します。
これは、戦闘機、攻撃機、早期警戒機などをバランスよく搭載する空母の運用思想に反し、艦の戦術的価値を下げる可能性があります。
運用上の問題 燃料と兵装の搭載量
F-14は大量のジェット燃料(JP-5)と大型ミサイル(AIM-54フェニックスなど)を必要としますが、エセックス級の燃料タンクや弾薬庫は、プロペラ機や軽量ジェット機向けに設計されており、十分な量を確保できない可能性があります。
整備と支援設
F-14は高度な電子機器(AN/AWG-9レーダーなど)や複雑な可変後退翼機構を備えており、整備には専門の設備と技術者が必要です。エセックス級の整備施設はこれに対応するよう大幅な改修が必要で、近代化改装の範囲を超える可能性があります。
戦術的適合性
F-14は長距離迎撃や艦隊防空を主目的とした戦闘機で、ニミッツ級のような大型空母での運用を前提に設計されました。
一方、タイコンデロガの近代化改装(1950年代)は、主に朝鮮戦争や冷戦初期の近接航空支援や限定的な艦隊防空を想定していました。
F-14の能力を活かすには、早期警戒機(E-2ホークアイなど)や電子戦機(EA-6Bプロウラーなど)との連携が必要ですが、エセックス級ではこれらを十分に搭載・運用する余裕がありません。
現実的な結果
仮にF-14を搭載できたとしても、以下のような結果が予想されます。
運用効率の低下: 機数不足や整備の難しさから、継続的な出撃が困難。
戦闘力の制限: F-14の長距離迎撃能力を活かせず、近距離戦闘や対地攻撃に限定される。
艦の老朽化: タイコンデロガは1970年代までに退役しており、F-14(1970年代初頭就役)を運用する頃には船体や機関が老朽化し、近代戦の要求に耐えられない。
まとめ
タイコンデロガにF-14トムキャットを搭載することは、理論的には可能かもしれませんが、飛行甲板やカタパルトの限界、搭載機数の減少、整備・補給の不足などから、運用は非効率で現実的ではありません。
F-14の能力を最大限に引き出すには、より大型で近代的な空母(例:ニミッツ級やフォレスタル級)が必要不可欠です。
タイコンデロガはF-14の登場時期(1970年代)には既に時代遅れであり、こうした大型ジェット機の運用には適していませんでした。

